2025.12.15

【活動報告】2025年度第2回Boot Camp 開催報告

2025年度第2回Boot Camp 開催報告

11月19日、20日の1泊2日の日程で、2025年度第2回目となるBoot Campを三重県鈴鹿市のスズカト(鈴鹿青少年センター)にて開催しました。名古屋大学、岐阜大学から、MNS事業の採択学生(RESEARDENT)132名に加え、企画・運営を支援する高貢献RESEARDENT14名(HCR、学生メンター)および16名の教職員が参加し、盛況のうちに2日間のプログラムを終えることができました。両日とも天候に恵まれ、自然に囲まれた落ち着いた環境のなかで、参加者は研究分野の垣根を越えて交流を深めました。

開会式

Boot Camp の目的は、異なる分野の学生が寝食を共にしながら、互いの専門性や研究テーマについて理解を深め、学際的な視点を獲得することにあります。さらに、イベント後も継続的な関係が育まれ、将来的に融合研究・共同研究につながるようなネットワークを構築することを目指しています。参加学生は、複数研究科が混ざるように編成された少人数グループに分かれ、「チームメンバーの専門性を活かした融合研究のアイディア創出」というテーマに取り組みました。

今回のBoot Campでは、単に最終的なアイディアを発表するだけでなく、アイディアがどのような議論の積み重ねによって形成されていったのか、各メンバーの専門領域や研究経験を議論の中でどのように活かしたのか、結論に至るまでの思考過程や根拠をどのように整理し、わかりやすく伝えたのか、といった「議論のプロセス」を重視する仕組みとなっています。

グループワークとプレゼンテーション

各グループでは、最初の自己紹介から徐々に議論が深まり、異分野同士が持つ視点の違いを互いに補い合うことで、独自性のあるアイディアが数多く生まれました。また、議論の進め方に創意工夫を凝らすグループも見られ、専門性の違いがむしろ活力となるような場面が随所に見られました。さらに、学生主体の取り組みを支えるため、運営にはHCRが深く関わり、企画段階から当日のファシリテーションまで積極的にサポートしました。こうした学生同士の協働が、全体の活発な雰囲気を支える大きな役割を果たしました。

実施後のアンケート結果では、60%以上の参加者が「非常に満足」または「満足」と回答し、参加者の多くが本ブートキャンプに好意的な評価を寄せました。今回のディスカッションテーマ「各自の専門性を生かした融合研究についてのアイディア創出」については、約70%の参加者が肯定的にとらえ、異分野での協働に対する関心の高さがうかがえました。グループ内交流については、約80%の参加者が有意義と回答しており、学際的な交流が研究への刺激となったことが示されました。また、専門性のバランスに満足していると回答した学生は60%以上で、多様なバックグラウンドを持つメンバーとの協働がプラスに作用したことがわかります。

また、事前に実施されたHCRによるオンラインミーティングについては、参加者の70%程度が「参加した」と回答しており、そのうち 70%程度が本番の活動において有益だったと答えました。さらに、「今回のブートキャンプを通して、将来共同研究や融合研究をしたいと思える学生に出会えたか」という問いについては、約30%の参加者が「出会えた」と回答しました。学際的ネットワーク形成の観点から、今後の発展が期待される結果となりました。

総じて、参加者からは高い評価が寄せられ、鈴鹿という新たな開催地での今回のブートキャンプは、昨年度に引き続き一定の成果を収めたといえます。

表彰式

■ アンケートのコメントの抜粋

  • 異なる分野の学生と議論することで、自分にはない視点に触れることができ、学びの多い時間でした。研究に対する考え方も広がりました。
  • 様々なバックグラウンドのメンバーと交流できたことがとても良い経験になりました。専門性を生かしながら協力する楽しさを実感しました。
  • 互いの専門性を組み合わせてアイディアを再構築するプロセスが新鮮で、チームとして成長できたと感じました。
  • It was inspiring to collaborate with students from different disciplines. I learned new perspectives that I can apply to my own research.
  • I enjoyed interacting with RESEARDENTs from various backgrounds. The discussions helped me understand different research cultures and approaches.
  • Working together to design an interdisciplinary research idea was a valuable experience. I appreciated how everyone contributed their expertise to the project.

 

文責:学術上席専門職 寺澤ますみ

アンケート及び報告書担当高貢献RESEARDENT:多田 瑞紀、王 廷宇、程 悦

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