キャリア教育室概要
博士人材への期待 ~東海国立大学機構長より~
資源の少ない我が国において、日本の科学技術の持続的な発展や国際競争力の維持・強化のためには、我が国を支える人材の質と量の確保は喫緊の課題である。大学に求められている使命は、このような人材を育てることにあり、名古屋大学では、学術憲章にある「自由闊達」の学風の下、「論理的思考力と想像力に富んだ勇気ある知識人を育てる」ことを目指しており、特に、若手人材の育成には重点的に取り組んできました。
平成18年度より実施してきた博士人材のキャリア支援部署を、平成20年度には社会貢献人材育成本部ビジネス人材育成センター「B-jin」として部署を設置し、社会の様々な分野でリーダーとして活躍できる博士人材の育成を推進してきました。B-jin では、これまでの「博士課程を修了したら、大学の研究者になる」という固定的な考えを脱却し、社会、国内外、多彩な場で活躍していくための人材養成・キャリア支援を実施してきました。具体的には、「個人面談」「セミナー」「長期インターンシップ」等多彩なプログラムを用意しています。平成30年度には、大学内の組織変更に伴い「博士課程教育推進機構キャリア教育室」と名称を変更し、学生支援センターとの連携を強化して実施しています。
キャリアとは、就職だけを意味するのではなく、一生続いていくものです。また、正解というものがなく、自らが考え、答えを出していかなければなりません。博士後期課程の学生、ポストドクターの方々は、ぜひ、センターの活動を通じて、自分なりにしっかり考え、真剣に議論し、解決策を見いだせる人材になっていただきたいと思います。
平成26 年度からは北海道大学・東北大学とコンソーシアムを組み「科学技術人材育成のコンソーシアムの構築事業」を実施しています。
博士課程の学生・ポストドクターの皆さんは、名古屋大学からだけでなく、全国からの参加できるメニューを用意しています。ご活用ください。
また、大学と産業界の枠を超えて、博士号を持つ若手研究者を育成し、その活躍の場を広げていくことは、地域ならびに世界の産業に貢献することに繋がっていきます。産業界の皆様におかれましても、従来以上のご支援をお願い申し上げます。
国立大学法人東海国立大学機構長
松尾 清一