第15回『企業と博士人材の交流会』開催報告

2025年8月26日(火)第15回の『企業と博士人材の交流会』を盛況の内に終えることができました。
昨年度に引き続き、名古屋大学東山キャンパスにて対面で開催しました。

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【午前の部】博士人材のポスター発表
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【午後の部】企業によるショートプレゼン
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【午後の部】企業ブース訪問

参加人数

【企業】
  58社(約170名) 参加企業名はこちらから

【博士人材:博士課程後期学生・ポストドクター】

  211名 ※うち名古屋大学所属者は168名

【学生オブザーバー:
  主催
名古屋大学)、共催(岐阜大学・名古屋工業大学・名古屋市立大学・中部大学)大学博士後期課程への進学を検討中の博士前期課程学生

  20名 
  ※交流セッション【博士人材のポスター発表】【企業によるショートプレゼンテーション】のみ参加

▶参加した博士人材

■所属

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■学年

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■所属研究科

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プログラム

1.PRセッション(7月~9月)-企業と博士人材のPRサイト(オンデマンドサイト)

「企業と博士人材のPRサイト」に、企業と博士人材それぞれがPR資料を掲載し、相互に閲覧しました。博士人材にとっては、自身の研究や自分自身をアピールする場となり、企業にとっては自社をアピールし、博士人材への期待を伝える場となりました。インターシップや求人情報、選考スケジュールを公開していただいた企業もありました。
企業から連絡を取りたい博士人材宛に個別にメッセージを送信するツールも、活発に利用されました。

2.交流セッション(8月26日)@名古屋大学東山キャンパス

【午前の部】博士人材のポスター発表 @野依記念学術交流館

博士人材211名が、企業の方に向けてポスター発表を行いました。
研究内容の発表を通じて、活発な意見交換が行われました。
質疑応答の中で、博士人材の人物も見ていただく機会になりました。

【午後の部】合同企業説明会 @豊田講堂

●企業によるショートプレゼン

1社あたり1分30秒以内で、自社の事業内容の紹介や魅力をアピールし、博士人材への期待、自社での活躍状況などを伝えていただきました。

●企業ブーストーク

博士人材が企業各社のブースを訪問し、説明を受けたり、質疑応答を行ったりしました。(20分/回×5回)

参加者の声

■博士人材の声

 本イベントのように、選考以外の場で企業の方に自分の研究内容をプレゼンし、そのフィードバックを直接もらえる機会は非常に貴重なので、就職活動の情報収集だけでなく面接の練習の場として本イベントを積極的に活用してください。

 ポスター発表については、異分野の方々にわかりやすく伝える練習になり、プレゼンの経験を積むことができ、とても勉強になりました。午後の部の企業の方々との交流では、本イベントのために特別にご用意いただいた資料や情報を得ることができ、また現場の方々から博士人財のご活躍を伺うことができ、とても貴重でした。

 特に修士合同の説明会ではなかなか研究の質問がしづらかったり、博士に関する質問がしづらい雰囲気がありますが、ここでは周りの学生は博士課程なのでのびのびと質問できると思います。

 悩んだら参加するのがおすすめです。絶対に就職する、といったほどの勢いがなくても、沢山の企業について知ることができる上、企業で働く研究者ならではの視点でディスカッションしてくださるので、何かしらの役には立つと思います。私は興味を惹かれる企業さんと出会うことができ、就活へのモチベーションが上がりました。

 自分の知見を広げる、業界を知る、知らなかった企業に興味をもつ、といった点においてはD1で参加しても非常に有意義な会であったと感じる。

 人文社会科学を専攻する大学院生ですが、ポスター発表では意外にも多くの企業様が聞いてくださり、名刺も交換できたため良い経験になりました。また、他大学や他研究科の方が、参加者一覧を見て声をかけてくださり、交流が生まれた点も参加してよかったことです。

 肯定的な反応や応援をもらえるのでモチベーションにつながります。就職も考えるようになりました。

■企業の方の声

 大変優秀な学生さんと交流できてよかったです。学生さんと企業の相互理解にもつながったと思います。

 「教員免許がなくても教員になれる」というメッセージが学生に伝わり、実際にブースに説明を聞きに来た学生が多くいました。これまで熱心に学んできた研究や、学ぶこと・極めることの楽しさを次世代に伝えることの魅力が少しでも伝わっていれば幸いです。

 『自分の研究は企業では役に立たないから必要とされていない』と最初から自分の可能性を狭めてしまっている博士人財が多数います。そこを「そうじゃないんだよ、企業は自分達とは違う人を求めているんだよ。あなたのような人だからこそ必要なんですよ」と伝える為に参加しています。
 ほんの僅かでも、1人でも若い人が自分の可能性を信じて分野を超えてやりたいことをやってくれたら、そこで活躍してくれたと願っております。

 研究こそ国の未来の基礎だと思っており、そこに携わる人々の活気を目の当たりにできるのは本当に嬉しいです。予算等何かと厳しい時代ですが、今後とも若い人たちの教育活動に注力して頂ければ幸いです。

 博士課程の方がどのような研究をされているのか、どのような方なのかがわかるよい機会でした。また、皆様就職希望の有無にかかわらず、企業の説明にも熱心に耳を傾けていただいたことが印象的でした。

 例年、活気があり、また学生個々人も自身の研究やこれからのキャリアに真剣に考えている方が多く、我々も刺激になりましたし、是非自社で活躍いただきたいと再認識できました。

 大規模なイベントで多様な学生の研究に触れる機会は大変貴重ですし、年々学生のプレゼンだけでなく対人スキルも向上しているように感じられます。企業ブースでの質問方法や他学生を気遣いながら採用担当とのやり取りをする学生の様子に、入社後の活躍イメージを具体的に持たせていただいてます。