申込〆切は、3月17日(月)17:00
ご都合がよろしければ是非ご参加ください。
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<発表について>
◎小林 京貴 さん
名古屋大学大学院・工学研究科・D2
発表タイトル:磁性微粒子の鎖形成を利用した一方向性細孔の形成
紹介文:磁性微粒子は磁力線に沿って一次元的に整列し、鎖構造を形成する。未硬化のUV硬化樹脂の内部で一様磁場を用いて磁性微粒子鎖を形成させ、磁場と平行にUVを照射、洗浄すると内壁に磁性微粒子が付着した一方向性細孔が形成される。これは、鎖を形成する磁性微粒子のうち、外側に存在する粒子がUVを吸収し、鎖内部の樹脂は硬化せず、洗浄時に除去されるためである。内壁に磁性材料を有した細孔という特徴から、半導体の内部の電磁波干渉を防ぐシールドとしての利用が可能である。また、毛細管現象を利用する冷却デバイスの小型・薄型化へ向けても有用な材料であると考えられる。現在は、一方向性細孔形成メカニズムの解明と得られる多孔体の工学的応用を目指して、研究に取り組んでいる。
◎中島 千咲希さん
名古屋大学大学院・人文学研究科・D1
発表タイトル:明後期の朝貢勘合について
紹介文:中世日本は明(中国)と対外関係があった。明の皇帝へ室町将軍が朝貢する形式であるため、制度上は明が上位である。明は東アジア・東南アジアの国王らと同様の関係を築いていた。国王派遣の使節や明皇帝派遣の使節は、例外も存在するが、明支給の勘合を持参する必要があった。日本史・東洋史の先行研究は、中国に現存する別用途や清代の勘合を活用することで、朝貢勘合を史料学的に検討している。また、朝貢勘合は百枚ずつ支給される原則がある。しかしながら、時期は異なるものの、日本やシャム(タイ)へ一枚もしくは複数枚の朝貢勘合が支給された事例がすでに指摘されている。これらの先行研究の成果をふまえ、『大明会典』にみられる勘合関連の史料を確認し、原則とは異なる朝貢勘合について検討する。