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<発表について>
◎GONG Shiya さん
名古屋大学大学院・人文学研究科·D3
発表タイトル:話は戻る?進む? ―日中話者の接触·母語場面から見る合意のカタチ―
紹介文:話し合いの場では、全員の意見をすり合わせて合意に至ることが理想ですが、実際には一度決まった話題がもう一度持ち出されたり、話題が合意に至らないまま次に移ったりすることもあります。本研究では、日本語を学ぶ中国人と日本人が一緒に行った話し合いの会話データと、それぞれが母語同士で行った話し合いを比較し、どのように話題が展開·回帰しながら合意形成が進んでいくのかを分析しました。その結果、中国人話者には、話題を途中で切り替えたり、話し合いが停滞したときに再び前の話題に戻る工夫が見られました。一方、日本人話者は、話題を戻すことは少ないものの、論理的な進行を重視してより丁寧に合意をつくっていく傾向がありました。こうした違いを知ることで、異なる文化背景をもつ人との話し合いを円滑にするヒントが見つかるかもしれません。
◎大越円香さん
名古屋大学大学院・情報学研究科・D1
発表タイトル:手中のデバイスから世界の見方を提示するために
紹介文:発表者はこれまで現代美術作家として活動してきた。スマートフォンによって変容した人間の知覚と社会を捉える芸術実践を試みること、スマートフォン登場以降のデジタル画像の見方の変化や視座の変遷を探求することを活動の主題としている。そして、私たちの日常を取り巻くテクノロジーと世界の見方を問い直し、芸術実践によって新たな視点を投げかけることが目的である。本研究では、スマートフォンを技術的・メディア論的視点から捉え、芸術実践と記号論的考察を通して、スマートフォン登場以降に発展した「空間再構成技術」によって制作する芸術作品の表現的価値を特定する。同時に、自身の芸術実践を論の根拠に検証を行いながら、自作品の芸術的価値・社会的意義を示す。